女子選手の育成と普及をめざし、運営も審判員も女性が中心の「全日本学生柔道YAWARA Challenge Tournament」(第1回)が昨年12月、三重県四日市市で開催されました。実行委員長を務めた大阪体育大学柔道部女子監督の松田基子?スポーツ科学部教授に、大会を創設した意図などを聞きました。
大会の構想が持ち上がったのは約2年前といいます。松田教授は「男子では同様の趣旨の大会がありました。女子も柔道人口が減少する中で、頑張っていても試合になかなか出場できない学生に大きな大会に出てもらいたい。翌年に向けてモチベーションアップにつながる大会を開催したい。全日本学生柔道連盟でそんな思いが生まれ、みんなで作り上げた大会です」と話します。
女子柔道選手の育成と普及を目的に、出場資格は全日本インカレでベスト8に達していないこと、3年生以下などに限り、その他を含む条件をクリアしたら誰でも出場できる大会にしました。普段は全国大会に出場できない大学の選手も出場が可能になり、エントリー数は、インカレをはるかに上回る427人、階級によっては86人、7回も勝たないと優勝できない巨大な大会となりました。
大会の運営は、全日本学生柔道連盟理事の松田教授が実行委員長を務め、他の女性理事3人のほか、各地区の女性指導者が大会実行委員を務めました。松田教授は「日本では女性の選手が活躍し、指導者も国際審判員も女性がたくさんいるが、運営面は男性中心。運営面も女性が中心になり大会をつくりあげよう という狙いがあった」と振り返ります。
審判員は、審判長を含め33人全員を女性が務めました。日本では、松田教授を含め女性7人ほどが国際柔道連盟インターナショナル審判員を務めています。地方では女性が資格を持っていても、全国大会で審判員を務める機会が乏しく、女性の審判員育成も大会の狙いの一つでした。
松田教授は「大会を無事、成功裡に終えることができほっとしています。準備段階がとても大変でしたが、実行委員の先生方はもちろんのこと、主管の東京、東海学柔連の 学生ら数多くの人に協力してもらい大会を作り上げた達成感があります。今年度の振り返りをしっかしたうえで、次年度も育成と普及をめざして大会を継続していきたい」と話しています。
学内トピックス
2025.01.22
BACK
社会貢献?附置施設
BACK